このマニュアルについて

 このマニュアルは、ニホンジカ(以下「シカ」という)の被害から植栽木を守るうえで重要な対策である捕獲技術に焦点を当てたものです。特別な知識・経験を有さずに低コストで実施できる捕獲技術、捕獲体制を解説します。

 捕獲については、これまで被害を軽減させるための捕獲技術が十分に検証等されていなかったことから、広島県では令和2~4年度の3年間で、「捕獲技術の確立」、「捕獲人材の育成」、「捕獲体制の構築」を目的に、モデル地区を設定し、実証事業を行い、技術的な知見を蓄積しました。

 その結果、施業地に出没した個体を水際で迎撃する捕獲(以下、「水際捕獲」という。)が有効であることが明らかになりました。

 なお、捕獲体制については、林業経営体の規模、周辺の関係者との関係性等によって様々です。本マニュアルでは、体制構築における重要な視点を解説するとともに、導入事例を紹介します。読者には、参考にしていただき、それぞれにあった体制構築のヒントにしていただければと思います。

 シカ被害対策には、防除と捕獲の両方がありますが、このうち防除については、侵入防止対策等の詳細について既に多くの取組があり、マニュアル類が出版・公開されていますので、本マニュアルの「リンク集」から適宜、入手ください。
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